スマホを入れ替えるとそのタイミングでケースやフィルムも新しいモノにすることになると思います。以前から、次にiPhone をアップグレードしたときには一度使ってみたいと思っていたカメラシステム型のiPhone ケース KLYP+(クリッププラス) を装着してみています。その開封〜レビューなどです。(約7分な記事:約3500文字)
下手なコンパクとカメラよりもスマホのカメラな時代
少し前によく目にした「iPhone 6 で撮影」というフレーズのアドバタイジングがあったことを覚えている方も多いかと思います。昨今では下手なエントリー機種のコンパクトカメラよりもスマホのカメラの方が性能が上回りつつあります。さらには、撮った後のシェアやとりまわしもスマホのほうが利便性が高いのも言うまでもありません。そんなことから「写真はシェアするために撮る」といった考え方も普通になってきていると思います。
iPhone をカメラとして使う
そこで、せっかくiPhone 6s にするなら、高性能と言われているiPhone のカメラ機能を普段使いのカメラとして充実した使い方をしてみてもよいのではないかと考えました。そんな経緯から、レンズシステム型のスマホケースにすることにしました。
レンズシステム型のスマホケース
レンズシステム型のスマホケースとはどう言うものかというと、先ずはスマホのケースです。それに加えてカメラ部分に拡張カメラレンズを脱着することができるようになっていたり、スタンド用のねじ穴がついていたり、フラッシュが拡張できたりするようになっているケース全般を言います。
Manfrotto KLYP+ にしました
いくつか候補はありましたが、Manfrotto KLYP+ (マンフロット クリッププラス)が一番何かと現実味が高かったです。まずはIMAGE LENS SYSTEM iPRO が理想と感じました。しかしケースだけで3万円コースでした。そして日本国内では交換用レンズのばら売りはないようなので拡張性にも乏しい状況のようです。何かと現実味がないことと、コスパを考えるとiPhone 5 のときにも定評があったManfrotto KLYP+ に行き着くことになりました。
Manfrotto KLYP+ iPhone 6 についてはこちら goo.gl
iPhone 6s でも使えました
少し心配だったところが、iPhone のケースのサイズです。iPhone 6 とiPhone 6s は若干寸法が違います。各方向にコンマ数ミリ大きくなっているのです。 Manfrotto 公式には、フォトグラフィックケースも iPhone6用としかまだアナウンスがありません。 基本的にはApple がアナウンスしての通り「iPhone 6 のほとんどのケースはiPhone 6s でも問題なく使用可能である」とのことだったのでそれを信じてこのケースを購入してみました。
ケースは堅めな素材と質感
購入前に写真で見ていた限りは少しラバーっぽい印象だったので、柔らかめのケースなのかなと思っていました。実際はかなり堅めの素材でした。そして、エッジが両側台形に立っていることでそこをレールとして、キックスタンドを各方向に装着できるようになっています。このスタンドだけで立てかけても置いたままのiPhone 利用は重宝します。
難点だと感じるところは、これだけ硬質な樹脂素材でレール状にに衛士が立っているため、手に持ったときの角あたりがかなり痛い(健康器具のとんがってるところでマッサージするような痛さ)感じです。その分しっかりとiPhone 本体を守ってくれそうですが、慣れが必要かも知れません。
キックスタンドがユニークかも
さらに、このキックスタンドにはねじ穴が付いていて、ここに三脚やセルフィー棒を付けるなど固定ができるようになっています。そこに同じManfrotto のミニ三脚PIXI を付けてみたところ、なかなかバランスがよい立ち姿勢でした。 ただ、このキックスタンドは、小さなパーツであるためなくしそうであることと、外出や移動中にどのように扱うかは少し考える必要があります。
KLYP+フォトグラフィックケースレンズ
そして、ケースとは別売りのレンズ群もいくつか導入しました。まずは、パワーセット(スーパーワイド&ポラライザー)とフォトグラフィックケース用3倍望遠レンズを買ってみました。この他にもフィッシュアイやマクロレンズもラインナップされています。
iPhone の焦点距離から考えてみた
ひと通りラインナップされているKLYP+ 用のレンズですが、自分に適してよく使いそうなものはどれかはiPhone の焦点距離から考えてみました。iPhone 6 の焦点距離は35mm換算で29mm相当となります。普段持ち歩いているEOS M3 と交換レンズを想像しつつ、安直な考えですがそれぞれこう考えました。
- 3倍となれば、約90mm相当の中望遠(ポートレート用)の対応ができそうです。
- 0.37倍となれば、約11mm相当の広角レンズの扱いができる。
- 画角はそのままでもiPhone の撮影で偏向(C-PL)フィルターが使えるのはメリットありそう。
- 中途半端な標準画角とフィッシュアイはあんまり興味がない。
このような観点から、この2つのレンズセットを導入してみました。
3倍望遠レンズ
Manfrotto KLYP+ フォトグラフィックケース用3倍望遠レンズは交換レンズとしてはちょっと大きめでした。大きなビー玉を持ったときのようなニュアンスを覚えます。
取り付けてみるとさすがにレンズ突出してきます。持ち歩きには付けておける感じではなさそうです。
画角の違いはこんな感じでした。ビデオでご覧ください。(約10秒)
ウエストショットなどを撮るときにはなかなか重宝しています。とは言え、やっぱりあくまで3倍とは言えテレコンバーターなので、歪みは強めにでてきます。
スーパーワイドレンズ(パワーセット)
Manfrotto KLYP+フォトグラフィックケース用レンズパワーセットはスーパーワイドレンズとポラライザー(偏向フィルター)のセットです。まずはその超広角レンズから。
画角の違いはこんな感じでした。ビデオでご覧ください。(約15秒)
さすが換算値11mmということもあり広く撮れます。しかしほとんどフィッシュアイに近い歪んだ仕上がりになります。
ポラライザー(パワーセット)
これが一番ぱっと見にはわかりにくいレンズ(というかフィルター)だと思います。これは偏向フィルターと呼ばれるものです。普段の写メなどでも、水面やガラス越しでの撮影をしたときなどにてかってしまって撮りたいものがちゃんと撮れない経験をしたことがあるかも知れません。そういった光の反射によっててかってしまうことを防げるのが偏向フィルターです。さらにこのフィルターはサーキュラータイプとなっていて、前側のリングを廻すことでてかりの具合を調整することもできるようになっています。
ダンボーのボディのてかりかたに注目してビデオでご覧ください。(約20秒)
普段はこのレンスを付けています。写真が全般的に一段階暗めになってしまいますが、顔のTゾーンのてかりや、ラーメンなど汁物の反射がでにくいスナップが撮れて重宝しています。
もう一歩なところ
基本的にはとても重宝しています。コンパクトカメラと割り切るなら十分な性能を発揮してくれていると思います。そんな中でもう一歩なところもいくつか感じているので挙げておきます。
- レンズを付けるとフラッシュが使えない(個人的には基本フラッシュは使わないからよいけど。)
- 重くて重厚な感じは否めない(カラーバリエーションによっては印象が違うかも知れないけど。)
- ケース側のねじ切りが心配(レンズのネジがアルミなので、樹脂ねじ切りが摩耗して弱りそうで心配)
- 交換レンズの持ち歩き(ちっちゃな巾着は付いてたけどスムーズな脱着を考えると使えない。複数個持ってると何かまとめてスッキリさせたい。)
- 指紋がすごい(スマホ用のコンバータレンズなのでどうしてもすぐに指紋が付く)
総じてなかなか楽しめてます
使い始めて半月程度ですが、現段階ではメリットデメリットともに一長一短でトレードオフな感じです。デメリットな点も普段からカメラとその周辺アイテムを持ち歩いている習慣のある人には許容範囲だと思います。私は楽しめていますが、シンプルでスマートな代物ではないので人を選ぶレンズシステムなのかなと感じています。